
私は二代目「腹黒詩人」である。
名前は言えない。
満ち溢れる愛嬌と心に響く歌声で大衆をメロメロにさせながら、
苦労らしい苦労を知らずに育ってきたのは先代譲り。
ちなみに「空」と呼ばれるところには行けず、
「海」と呼ばれるところは勿論、タブナジア諸島にも行くことはできない。
どうやら先ずは“回転木馬”というものを見ないと行けないそうだ…
(瞳を潤ませながら上目使いで)
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楽器片手に自由奔放に旅ができればそれでいい。
ときどき共に冒険を求める人から一曲願われたりするがそれもまたよし。
しかしなかには意味不明な言葉を発せられたかと思えば、
文字の節々に“
【 】”で囲まれた文字で話してくる人もいる。
経験上コレは危険なサインだ。
下手にホイホイ着いていけばどんな目に遭うか分かったものじゃない。
人妻に手を出して怒り狂った旦那に毒殺されて古墳に無残に棄てられたりでもしたら、
世界でもっともおマヌケな吟遊詩人として不動の地位を得てしまう。
そんな後世へ語り継がれるにも恥ずかしい愚か者になるのはまっぴら御免だ。
そんな私が旅の中でこの様なものを手に入れた。
手に入れた場所はどこぞの海の近くの洞窟。
魚の癖に詩人の真似事をする輩がいたので、吟遊詩人たる心得を指導しただけだ。
こんな紙切れ如きに証明されずとも、充分私は
偉大な腹黒詩人だ。
片腹痛い。
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しかしこの広いヴァナディールにおいて、
例え私が
偉大な腹黒詩人であっても知らない人は数多い。
私の偉大さを世に知らせるためにはそれなりの手順というのがあるそうだ。
チョコボに乗るにはチョコボ免許、飛空挺に乗るには飛空挺パスが必要なように、
それが“ルール”というのならば私は素直に従おう。
その“ルール”とは
『Maatに認めてもらえ』
Maat…、あのロートルまだ生きていたのか。
一体何をどうすれば認められるのか分からないが、
吟遊詩人ならば『ルックス』『歌声』『楽器』辺りだろうか?
ゲイザーの瞳を全てハートにするくらい『ルックス』はそのままでも充分イケてるが、
普段と違うステージ衣装を着るのもいいかと思い、
どこぞのミスラからスコピオハーネスを借りてみた。
本当はバーミリオクロークのサイケデリックな模様もいいかと思ったが、
私が着るとタラコが襲ってきそうな予感がしたので止めた。
なにより気品の高さを象徴する王冠が被れなくなるのが不愉快だ。
しかし、このスコハネはどうしてこんなにドブ臭いんだ?
MP450分だけのデオードでようやくドブ臭さを消すことができ、
いざMaatのもとへっ!!
..To be continued